2016年1月25日月曜日

答えは必ずある

「答えは必ずある
逆境をはね返したマツダの発想力」
を読んだ。




























マツダに関する本は以前に「ロマンとソロバン」を読んだが、
今回もスカイアクティブ技術の成り立ちが書かれている。

本書は現在マツダ常務執行役員の著書で、
以前は開発をされていた方でスカイアクティブ技術をリードされていた方。

内容は「ロマンとソロバン」が被る事が多いが、こちらは実際に携わっていた方の
証言なので重みが違うと感じた。

電気自動車の普及がいかに難しいか、
CO2排出の問題は、原油採掘から生成時までかなりCO2が排出され、
(電気自動車が)走行時にCO2が排出されないとはいえ、
製造までに大きな問題があるということ。
また、ここまで日本で自動車が普及していることから、
(現在約6000万台)多くが電気自動車に変わった場合の
発電問題、充電問題、インフラの問題は決して容易くないという事。
グラフでの説明もあり説得力があった。

そもそも、マツダは次世代の自動車をハイブリッドでもなく、
電気自動車でもなく、従来のエンジン(内燃機関)で勝負に出るというニュースが
流れた2006年。
小さい会社だから資金の問題とかあるだろうが、できる範囲内での可能性を求めて
勝負にでるその姿勢がカッコ良かった。

期待させられるものがあった。

本書を読むと、それ以前と以後で社内が随分変わったのだろうと思う。
実際に欧州のCO2問題にも直面し、いわば背水の陣だったかもしれない時期に
変革しなければいけない。
そのいきさつが書かれていてチャレンジする姿勢が素晴らしい。

内容的には「ロマンとソロバン」のほうが濃いようだったが、
本書はビジネス的、マネージメント要素が強いと思う。

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